一人称単数 -著:村上 春樹- ネタバレ感想3

2021/11/29

カテゴリー:小説

孤独な女の人

概要

このページでは「ヤクルト・スワローズ詩集」「謝肉祭(Carnaval)」の2つのお話をネタバレしています。

このあたりのお話から村上春樹の好きなものについてのお話が多くなってきていて、野球だったり音楽だったりのお話が中心となっています。

どちらもさらっと読めるような内容で、まだ読みやすいほうのお話だと思います!

ネタバレ読んでみて面白そうだなと思いましたらぜひ本屋さんで実際の書籍も手に取ってみてください!

目次

ヤクルト・スワローズ詩集

登場人物

・僕(村上春樹)…ヤクルトのファン。小説家

ガラガラな球場

僕は野球が好きで、野球場へグラブを持って生の試合を見るのが好きでした。

具体的にはヤクルトスワローズのファンで、ファンの歴は長くチームがサンケイ・アトムズと呼ばれていた時から応援していました。

神宮球場の近くに住んでいて、今も頻繁に球場へ通っていたのでした。神宮はいつもガラガラで、そのガラガラさも僕は好きなのでした。

神宮球場のホームはヤクルト・スワローズなのに、ビジターチーム(その球場を本拠地としないチームのこと)の応援席のほうが先に埋まってしまうほどでした。

僕がそんなこのチームを応援するようになったのにはわけがありました。

ファンになった理由

僕は京都生まれで生まれてすぐ大阪と兵庫の間に引っ越し、18歳までそこで過ごしました。

小学生の時は阪神タイガースの会に入り、甲子園球場まで応援に行っていました。僕にとって甲子園球場は美しく、野球を見に行くことと球場まで足を運ぶことは一緒のように感じていました。

そのため、18歳のころ東京の大学へ通うため神宮球場の近くへ引っ越してきた時、そのホームチームであるサンケイ・アトムズを応援することは自然なことでした。

1968年に村上春樹がサンケイ・アトムズのファンになったのでした。

その当時のアトムズは弱く貧乏そうで、球場はガラガラでした。その頃の巨人という野球チームは全盛期で、王と長島は国民的ヒーローでした。

それでも僕は神宮球場へ足を運び、アトムズを応援していたのでした。

29年目

1968年、ヤクルト・スワローズは初優勝を遂げました。それは球団ができてから29年目で初めてのことでした。

そのままチームは日本シリーズまで制覇してしまいます。僕も29歳にして「風の歌を聴け」という初めて小説のようなものを完成させ、小説家と呼ばれるようになります。

それは偶然の出来事でしたが、何か縁のようなものを感じざるを得ませんでした。

それからの10年間僕は膨大な数の負け試合を目撃し、負けに対して慣れていくのでした。僕はその負け試合の間、暇つぶしに詩のようなものをノートに書き留めていました。

それは野球を題材とした詩で、内容はサンケイ・アトムズの右翼手が簡単なフライをとれず、ちょうど3メートル後ろにボールが落ち、それを見た僕がどうしてこんなチームを応援するようになったのかと疑問に思うという内容でした。

これを詩と呼んでいいのか自分でも謎でしたが、1982年に「ヤクルト・スワローズ詩集」として刊行することにしました。それは小説家としてデビューしてから3年目のことでした。

自費出版として出版しましたが、ほとんど売れず300部程度しか売れませんでした。それが今では貴重なコレクターズアイテムとなり、かなり高い値がついているといいます。

僕は2部しか手元に残しておらず、もっとたくさん取っておけばよかったと後悔します。

僕と父親

僕の父親が亡くなった後、3人のいとこたちと合わせて20本くらいのビールを飲みます。

特に悲しくもむなしくもなかったのにどうしてそんなに飲んだのかが自分でもわからず、どれだけ飲んでもその夜は酔っぱらわず、翌朝も頭はすっきりしていました。

父親はかなりの阪神タイガースファンで、タイガースが負けると父親はいつも不機嫌になりました。僕があまり熱心なタイガースファンにならなかったのは父親の影響があったのかもしれませんでした。

僕と父親は仲が悪く、90歳で父親が死ぬまで20年間ほとんど僕は口をききませんでした。しかし父親のいい思い出も僕にはありました。

僕が9歳の時、セントルイス・カージナルズという外国のチームが日本にやってきて、親善試合を行うことになりました。

試合前、そのチームが客席にサイン入りの軟式テニスボールを投げ入れていました。小さい僕にはとれっこないと思っていたのに、気づくと膝の上にそのボールが載っていました。

父親は僕によかったなと言ってくれ、それは半分あきれたようで、半分感服したようでした。僕が30歳の時、小説家としてデビューした時も同じようなことを父親は口にしました。

それは少年時代の僕に起こった最も輝かしい出来事の一つでした。

鳥の影

ヤクルト・スワローズ詩集には他にも「鳥の影」という詩があります。

1対9でスワローズが負けていて、6人目の投手が投球練習をしていた時鳥の影が見えます。僕は空を見上げますが、鳥の姿はありません。これは吉兆なのか凶兆なのかと僕は思います。

しかしすぐにどんな吉兆があるのかとばかばかしくなってしまうという内容でした。

マイク・ラインバック

僕の母親が忘れっぽくなり、僕は母の住む実家を整理するために実家に帰ってきていました。

物入れの中を開けると、がらくたがたくさん詰め込まれていて、その中には菓子箱の中に大量のテレフォンカードが入っていました。

その多くが阪神タイガースの選手の写真がプリントされていて、全部で100枚以上あります。母親は野球に興味がなかったので、僕は不思議に思います。

母親に聞くと知らないといい、お父さんに聞いてくれと言います。父親は3年前に死んでいて、理由はわからず、僕は今阪神タイガースのテレフォンカードを使いまくっているのでした。

僕は阪神タイガースのマイク・ラインバックという選手が好きで、彼に関する詩も書いていました。僕とラインバックは同い年で、ラインバックは1978年、39歳の若さで交通事故で亡くなっています。

僕はそのころローマで生活していて、長い間彼の死について知りませんでした。その詩のタイトルは「外野手のお尻」で、内容は次のようなものでした。

僕は外野手のお尻を眺めるのが好きで、外野手のお尻については1晩でも話すことができる。ジョン・スコットのお尻は美しく足が長いため、若松と並べばスコットのお尻は若松の顎のあたりにある。

ラインバックのお尻はバランスが良く好感を持て、シェーンのお尻は知性的だった。美しくないお尻を持つ外野手の名前が出かかっているが、彼らの名誉のためにあげないことにしよう。

海流の中の島

僕は1度ヤクルトファンとして、甲子園球場に訪れることがありました。僕は学生の頃この球場を訪れてから、30年間甲子園球場を訪れていないのでした。

その時紙とペンを持っておらず、試合を観戦した後すぐにホテルに帰って詩を書き始めます。タイトルは「海流の中の島」でした。

僕は甲子園球場でヤクルトの応援席を探すが、その応援席は5メートル四方の小さなもので見つけるのに苦労する。

その周りはすべてタイガースファンで、それは映画「アパッチ砦」の小規模の騎兵隊が大地を埋め尽くすインディアンの大群に囲まれている様子とそっくりだ。

僕は今縞柄のインディアンたちに囲まれてよわよわしい声援を送る。という内容でした。

結末

僕は最終的には神宮球場が一番好きで、ビールを飲み周りの人間を眺めるのが好きでした。

勝ち負けは大事でしたが、それでも素敵な記憶を後に残すことを重視していました。最初に腰を下ろしてから黒ビールを飲むのが好きで、球場の数少ない黒ビールの売り子を探します。

若く痩せた男の子の黒ビールの売り子を見つけ、僕は彼を呼びます。

彼は黒ビールなんですがと謝り、僕は謝ることはないよといい、彼を励ましました。僕は彼がこれから何回謝ることになるんだろうと考えます。

普通の客は黒ビールより普通のラガービールを求めているからでした。僕も小説を書いていて同じような気持ちを味わうことが多いのでした。

僕は小説のことを考えるのをやめ、試合が勝つことを祈り、それと同時に負けることに備えるのでした。

謝肉祭(Carnaval)

登場人物

・僕…コンサート好きで50歳の時にF*と知り合う。

・F*…コンサートで僕がたまたま知り合った醜い女性。

F*

F*は僕が出会った中で最も醜い女性でした。彼女は自分が醜いということを自覚しておりそれを逆手にとって楽しんでいました。

それはかなり希少なことで、自分を見にくいと自覚している女性は数少なく、さらには受け入れてそれに楽しみを見出している女性はもっと少ないだろうと僕は思いました。

彼女は普通ではない存在でした。僕は美しい女性を何人も知っており、その女性たちは自分が美しいことを楽しんでいない様子でした。

ちやほやされたり、高価なプレゼントを多くもらうことができるのに、彼女たちは自分の美しくない部分を気にしていつも悩んでいるように僕は思えたからです。

ある女性は耳たぶが異様に長いと思い込み、いつも髪を長くして隠していました。僕が実際に見たときはまったくそんなことは思いませんでした。

そんな美しい女性たちと違って、F*は自分の醜い部分を素直に楽しめているようでした。

F*との出会い

彼女とはある友人の紹介で知り合い、その時僕は50歳で彼女は10個下でした。ある演奏会に僕が行ったときたまたまF*と話している友人と出会い、その時紹介してもらったのです。

偶然にも友人とF*はたまたま出会ったそうで、3人はそれぞれ1人でコンサートに来ていたのでした。初めに僕がF*を見て思った感想は、なんて醜い女性だろうという思いでした。

しかし彼女は堂々としていて、話もうまく音楽の趣味もよさそうでした。

もしそれで顔が良ければと僕は思ってしまいますが、その後F*の魅力はその醜さがあってこそ発揮されているのだと気づきます。

彼女の醜さは一つ一つの部分は普通でも、それらが合わさると醜さがなぜか出てくるようなものでした。

トルストイの小説「アンナ・カレーニナ」の冒頭にあるように幸福な家庭は同じようなものだが、不幸な家庭はそれぞれ事情が違うという文章は美しさや醜さにも当てはまるのだなと僕は思います。

醜い女性たちは独自のくたびれたものを背負っていて、それぞれ違うのでした。しかし、F*の背負っているものはいろいろなものが組み合わされているのでした。

二度目にF*に会った時、僕はそのことに気づきます。二度目に会ったのもコンサート会場でした。

謝肉祭

その日のコンサートのヴァイオリンはあまり良いものではありませんでした。会場を出たところでF*に後ろから声を掛けられます。

彼女は友達と一緒で、良かったらワインでも飲みにいかないかと誘われます。僕はコンサートがあまりよくなかったわだかまりを抱えていて、誰かと話したい気分だったので一緒に行くことにしました。

僕とF*とその友人はビストロに入りますが、友人が飼いネコの調子が悪いようで先に帰ることになります。僕はF*に興味があったため特にがっかりはしませんでした。

僕と彼女はコンサートの話をして、ヴァイオリンの調子が悪かったということで意見が一致します。それから2人は音楽の話をして好きな作品が一致していることを知ります。

そこで僕はF*に無人島に一曲だけピアノ音楽を持っていくならどれかと聞かれ、僕はシューマンの謝肉祭と思い切って口にします。

彼女は目を細めて手の関節を大きな音でぽきぽき鳴らします。後から知ったことですがそれは彼女が前向きに興奮した時にする癖なのでした。

僕はそんなことを知らなかったので、ドキドキしていたのですが、彼女は沈黙の後、素敵な趣味をしていると僕を誉めてくれました。

F*も謝肉祭が大好きだと言ってくれました。それから謝肉祭について語り合い、それから2人は謝肉祭友達となりました。

それからの半年

2人はそれから多くの謝肉祭のレコードやCDを聴き、コンサートで謝肉祭が演奏されることを知ると一緒に聞きに行きました。

そうして全部で42の謝肉祭のレコードやCDを聴き、その中でもかなり良いと肯定できる作品はそれほど数多くないということに気づきます。

謝肉祭はかなり表現の難しい曲でした。シューマンの音楽は当時あまり理解されず、シューマンの妻さえもあまりよくは思っていなかったような作品でした。

彼女と知り合ってからの半年間、会うたびに誰かの謝肉祭を聴き、僕がその内容をノートにまとめていました。大体はF*の家に僕が行き、一緒にレコードを聴きました。

彼女はアルトゥーロ・ベネディッティ・ミケランジェリが、僕はアルトゥール・ルビンシュテインが演奏する謝肉祭が一番好きでした。

僕たちは誰かの演奏する謝肉祭に採点はしていましたが、一番の目的は採点ではなく共有しているという感覚を得ることでした。

僕は頻繁に彼女の家に行っていたのにもかかわらず、僕の妻はF*が醜かったことから気にかけませんでした。それも彼女の醜さがもたらした恩恵でした。

僕の妻はクラシックに興味がなく、一緒にコンサートに行っても退屈していました。妻は皮肉を込めてF*のことをあなたのガールフレンドと呼びました。

F*は指輪をしていて結婚しているようでしたが、F*の夫には一度も会いませんでした。彼女は夫について語らず、それだけではなく自分の過去についても語りませんでした。

しかし裕福な暮らしはしているようでした。服装も一流のブランドものばかりです。音楽について彼女は豊かで、耳が鋭く、知識も豊富でした。しかし音楽以外について彼女は全くの謎でした。

2つの顔

ある時F*はシューマンについて語りました。彼女によるとシューマンは梅毒にかかり、幻聴に悩まされ自分が悪霊に追いかけられていると信じ自殺を図ろうとします。

謝肉祭を発表した時は若いころの作品なので、まだ悪霊たちははっきり見えていないが、ところどころ仮面をかぶった悪霊たちが曲の中に見えるといいます。

演奏者たちは仮面とその下にある本当の顔を音楽的に表現しなければならないということかと僕は彼女に聞くと、彼女はそうだとうなずきます。

彼女はしばらく沈黙し、そのあと私たちも少しは仮面をかぶって生活しているのだと僕に伝えました。さらにはシューマンはその2つの顔を見ることができた男なのだといいました。

僕はそのあと彼女が本当に言いたかったのは、美しい素顔と醜い仮面、もしくは醜い素顔と美しい仮面と伝えたかったのかなと思い、彼女はおそらく自分について語っていたのだと感じました。

あるニュース

僕はF*のことを魅力的な女性だと思っていましたが、性的な関係を持ちたいとは思いませんでした。その理由は醜さのせいではなく、彼女の仮面の奥の素顔を見るのが怖かったのでした。

10月に入ってからF*からの連絡はこず、新しい謝肉祭のCDを聴こうと思い、電話やメールをしましたが、返事は帰ってきませんでした。11月がやってきてもまだ連絡はきません。

それほど連絡が取れなかったのは今までありませんでした。その後テレビに映っているF*を僕の妻が見つけます。

妻に呼ばれ僕がテレビを見るとすでにニュースは終わっていて、また時間をおいてニュースを見るとF*が警察署から出てきてワゴン車に乗り込むところがテレビに映っていました。

彼女は手錠をはめられている様子で、唇を結び前を向いていました。目は死んだ魚のような目をしていて、生き生きとした何かが失われていました。それか仮面の下に隠されているように僕は感じました。

アナウンサーは大型詐欺事件の共犯としてF*の実名を挙げました。ニュースによると彼女の夫が主犯の様子でした。ニュースには彼女の夫の顔もうつされ、彼女とは対照的に夫は整った顔立ちでした。

年も彼女より6歳若く、僕はなぜか困惑せずにはいられませんでした。世間の人々も夫と妻の顔の落差に驚いただろうと僕は感じます。

僕が困惑したのは世間の人々との感覚とは違い、なにか特殊な詐欺にでもあったような無力感でした。

資産運用詐欺

逮捕された理由は資産運用詐欺で、高い利回りを約束し資金を集め、実際には運用せず集めた金をまた返済に回すという自転車操業なのでした。

明らかにすぐに破綻してしまうようなその詐欺に、頭の切れる彼女が参加したとは僕には思えませんでした。被害総額は数十億円で、被害者の大多数が高齢者でした。

妻にあなたの友達でしょうと聞かれますが、僕は音楽の話以外しておらず、それ以外は全く知らないのだといいます。

加えて投資の話などされなかったかと妻に聞かれますが、実際に僕が彼女から勧誘されたことは一度もないのでした。

F*の特殊な吸引力と彼女の夫の端正な顔立ちがそういった詐欺を可能にしたのかもしれないと僕は思います。

1週間後にはそのニュースは消え、F*も僕の前から姿を消しました。それから年月が流れてもいまだに僕はシューマンの謝肉祭が演奏されるコンサートへ行き、彼女の姿を探します。

謝肉祭のCDを買い、採点を続けているが、いまだにルビンシュテインの謝肉祭が僕は一番好きなのでした。彼の演奏は仮面と素顔の間を軽快に駆け抜けていくものでした。

結末

僕が大学生の時、あまり容姿のぱっとしない女の子とデートしました。友達に誘われてダブルデートした際に僕の相手役としてやってきたのが彼女でした。

4人で食事をした後、2人ずつに分かれ、公園を散歩して、喫茶店で話をします。性格はよさそうで声の質も良いようでした。彼女はテニスクラブに入っていました。

僕はテニスをしておらず、僕の好きなジャズを彼女はあまり聞かないようだったため、あまり話題が見つかりませんでした。

しかし彼女はジャズのことを知りたいようで、僕はいろいろ彼女に教えてあげて、彼女は熱心に話を聞いてくれました。

それから駅まで送ってそこで2人は別れました。その時に彼女の寮の電話番号を僕はもらいましたが、結局電話を掛けることはありませんでした。

数日後、ダブルデートを誘ってくれた友人が僕の相手の子があまりかわいくなかったことを僕に謝ります。連れてくる予定だった子に用事ができて、しょうがなく連れてきたといいます。

僕はそう謝られた後、彼女に電話をしなければなと思います。彼女のことをただのブスな女の子にしたくなかったからです。

しかし電話番号の書かれた紙を無くしてしまい、結局電話することはできませんでした。

この出来事をF*の話を書いている途中に僕は思い出したのです。これはささやかな出来事かもしれず、もし起きなくても人生に影響はないのかもしれない。

しかし、時間をかけてこの出来事は僕を強く揺さぶるのだと僕は思いました。

感想

「ヤクルト・スワローズ詩集」では、主人公の僕が村上春樹だと明かされ、自身の経験をつづっていたということに気づかされました。

以前の4つのお話も全て主人公が"僕"だったので、不思議な出来事も過去の恋愛も全て実体験なのかもしれないと思わされます。

「謝肉祭」では、僕と音楽の趣味がぴったり合っていたF*が実は詐欺を行っていて、さらには彼女からは想像できない頭の良くない犯罪だったという内容でした。

彼女が見せていた醜い顔は仮面だったのか、それとも素顔だったのか考えさせられますね。

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