エイジ -著:重松清(しげまつ きよし)- ネタバレ感想前編

2023/06/26

カテゴリー:小説

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概要

このページでは重松清さんの「エイジ」のネタバレ感想をしています。

この作品は1999年に山本周五郎賞を受賞していて、課題図書にも多く採用されている作品です。

主人公の「エイジ」の同級生が通り魔になってしまった事件や、膝のけがで部活を引退してしまったり色々な出来事を通して成長していきます。

思春期の中学生の心情が良く描かれていて、複雑な人間関係を感じさせてくれます。

このページは前編なので、続きが気になる方は是非ネタバレ後編のほうもご覧ください‼

「エイジ」ネタバレ後編

目次

ストーリー

登場人物

・高橋エイジ…主人公で、元バスケ部。膝をけがして休部している。

・ツカちゃん…クラスで一番のお調子者。 

・土屋先生…エイジたちのクラスの担任。

・藤田タモツ…クラスで一番の秀才。クールな性格でプライドが高い。

・相沢志穂…エイジが片思いをしている女の子。小柄でショートヘアーのテニス部。

・エイジの父親…南多摩商業高校に勤める国語の先生。

・岡野…バスケ部でキャプテンを務める。エイジと親友だった。無口で気が弱く優しい性格。

・小松…まじめな福祉委員長。

・富山さん…バスケ部の元副キャプテン。現高校三年生。

・島田…2年A組のバスケ部で、岡野をシカトしている。

・テツ…2年A組のバスケ部で、岡野をシカトしている。

・タカやん…あまり目立たないエイジのクラスメート。通り魔事件の犯人。

通り魔事件

教室では、クラス委員を決める投票が行われています。ぼくの名前、高橋エイジの下には3つ目の正の字が完成していて、当選は間違いなさそうです。

ぼくは相沢志穂が好きで、彼女もクラス委員に当選していました。じゃんけんで見事1番を勝ち取ったエイジは、相沢と同じ福祉委員になりました。

担任の土谷先生は通り魔事件のことを話します。

7月の初めに、帰宅途中のOLが後ろから自転車で近付いてきた男に殴られ、けがを負った事件から立て続けに8件、8月には13件通り魔事件が起こったのです。

被害者は女の人ばかりで、犯人は男と言うことしかわかっていません。家に帰るとテレビのニュースでも、通り魔事件について取り上げられています。

エイジはニュースを見て、やっぱりひとごとだよなと笑います。その夜また通り魔事件が起こり、被害者の証言により10代後半から20代前半の若い男だということがわかりました。

高校の国語の先生であるエイジの父は、うちのクラスだったら3人ぐらい候補がいると笑います。父の勤める南多摩商業高校は偏差値も生徒の素行も最低な高校でした。

引退したバスケ部

ある日の学校からの帰り道、エイジはバスケ部が道路沿いをランニングしているのを見つけます。

新人大会まであと2か月と少しで、3年生が引退してから初めての大会でした。

その場を去ろうとすると、うしろからツカちゃんの声が聞こえます。そこにはツカちゃんと中山と海老沢がいました。

彼らはエイジがバスケ部を眺めていたのを見ていて、中山と海老沢はなんでバスケ部を辞めたのかと聞きます。

エイジはごまかしますが、エイジが岡野とケンカして絶交したことを知っていました。岡野はバスケ部のキャプテンで夏休みまでエイジと一番仲が良かったのでした。

流産

その週の木曜日、通り魔事件がまた起こります。けがは大したことは無いようでしたが、その女の人は妊婦で殴られた弾みにおなかを打ち流産してしまったようです。

次の金曜日は朝からヘリコプターが飛び交い、新聞のトップ記事になります。

休み時間、ふと窓の外を見ると岡野がシュートの練習をしているのを見つけます。夏休みまではそこにエイジもいて、エイジと岡野のコンビは3年生相手でも無敵でした。

いつも8割は入る岡野のシュートが今日は半分も入っていない様子です。その時土屋先生がエイジを呼んでいるとタモツくんが教えに来ました。

富山さん

土谷先生はエイジの膝について尋ねます。クリニックの先生に、ひざの痛みは自然に治るのを待つしかなく、それまでバスケはできないと診断されていました。

もうバスケは飽きたんだと先生に伝え、教室に帰ります。

妊婦を襲って以来、通り魔の動きはなく、通り魔についてはいろいろな憶測が飛び交っています。

放課後のホームルーム終わり、福祉委員の集まりがあってエイジは相沢が声を掛けてくるかなとゆっくり準備をしますが、彼女は教室から出ていってしまいました。

エイジも教室を出ると、階段の踊り場で三年生の副キャプテンだった富山さんと会います。現役の時から怖い先輩で、バスケ部を辞めたことを問い詰められます。

黙ったまま、階段を降りその場を逃げました。あとで絞められるかもとエイジは思います。

キャプテン岡野

教室に入ると、福祉委員長の小松から何年かと聞かれ、相沢の隣の席に座ります。

相沢は優等生の女の子ではなかったので、小松が説明している間眠そうにしています。エイジは相沢のそんなところが好きなのでした。

委員会が終わり教室から出ると、岡野がいました。何か話があるようで、歩きながら話しますが、絶交してから1か月だったので会話がうまく続きません。

エイジの教室のベランダに行き、岡野が話し始めるのを待ちますが、もともと無口な性格で優しい奴なのでなかなか言い出しません。

岡野が怒鳴ったのはエイジが部活を辞めると言ったときだけでした。岡野はエイジにキャプテンをやってみないかと提案します。

エイジは同情してるのかと怒り、岡野は泣きそうな顔になります。何かあったのかと聞きますが、答えません。

エイジは目を合わせず教室に戻り、「キャプテン頑張れよ」と岡野に言って帰りました。

膝が痛くなったきっかけ

ひざがおかしいと気づいたのは6月の終わりのことでした。ただ、そのころは少し気になる程度で、岡野とのコンビネーションは絶好調です。

3回生が引退して、8月にキャプテンが岡野、副キャプテンがエイジに決まります。岡野はキャプテンになってから急に性格がきつくなります。

そして、ひざの痛みが我慢できないほどになり、クリニックへ行くとオスグッドだと診断され激しい運動を禁止されます。

何日か練習を見学しますが、全く面白くありませんでした。

部内でのシカト

ある日の理科の授業終わり、バスケ部に入っている2年A組のテツと島田の姿を見つけて、エイジは呼び止めます。

彼らに岡野をシカトしていることを問い詰めます。テツたちははぐらかして、近いうち3年生に絞められるぞとエイジを脅します。

実は、エイジは岡野からキャプテンを代わってくれと言われた後、バスケ部の人たちに岡野のことを聞いて回っていました。

誰も本当のことを教えてくれませんでしたが、なんとなく見当はついていて、岡野は最近部員みんなから無視されているようでした。

3年の富山さんがやっちゃえといい、テツが最初に始めてからみんなに広まったそう。先生は誰も気づいていない様子です。

通り魔の犯人

10月8日の朝、海老沢たちがベランダで話していて、そこへエイジが呼ばれます。

彼らによると通り魔事件の犯人が逮捕されたようで、その犯人は中学生なんだそう。

そこへタモツくんがやってきて、焦った様子で犯人が自分たちの学校の生徒かもしれないと言います。

職員室には入室禁止の札が掛けられ、電話がひっきりなしになっていました。

今日学校へきていない生徒が犯人だということになり、教室を見渡すとツカちゃんがまだ来ていません。

ざわめく教室にツカちゃんが駈け込んできました。みんなの緊張がほどけます。その後副担任の大野先生が入ってきて、日直は誰かと聞きます。

日直はエイジとタカやんで、タカやんが職員室に学級日誌を取りに行くと担当を決めていたので、エイジはおかしいなと感じました。

タカやんのほうを見るとまだ学校へきていませんでした。教室はざわめき、大野先生は目を落としなかなか顔を上げませんでした。

休むという連絡があったと大野先生は言いますが、その声は震えています。

タカやん

タカやんが学校を休み、担任の土井先生の授業は自習となり、ヘリコプターが上空を飛んでいましたが、エイジたちはまだ本当か疑っていました。

放課後のホームルームで、大野先生にタカやんが通り魔なのかとツカちゃんは聞きます。

大野先生は無視して、そのまま解散させようとします。タモツくんは黙っていることが答えなんじゃないのと言います。

塾から帰ってご飯を食べている間、父がニュースで報道された内容を教えてくれました。

昨日の夕方7時にタカやんは自転車に乗っているところを警察に声を掛けられ、持っていた警棒を見られてしまいます。

最初はとぼけていましたが、両親が駆けつけ顔を見て泣き出し、犯行を自供したんだそう。

タカやんの処分

翌朝、教室では中山が買ってきた新聞を回し読みしていました。そこにはタカやんの名前も顔も載っておらず14歳の少年と書かれていました。

犯行の動機も様々書かれていましたが、どれもタカやんにつながりませんでした。教室に入ってきた担任の土井先生はとても疲れ切っています。

校長もやってきて、タカやんの机を見ると汚いものを見てしまったような顔をして、余計なことをマスコミに喋らないようにといいます。

学校の先生はこれからタカやんがどうなるのか説明してくれませんでしたが、学校の先生である父が説明してくれました。

裁判を受けて、処分をうければ罪はなかったことになるそう。おそらく11月中には帰ってくるんじゃないかと言います。

エイジは本当になかったことにするなんてできるのかと疑問に思いました。

週刊誌にはタカやんに襲われた妊婦の夫の手記が載ります。

流産しなければ、来週には生まれていたようで、結婚5年目で初めての子供だったそう。

少年と言うだけで半年もすれば普通に街を歩けるというのはおかしいと語っていました。その手記は大きな反響を呼び、ほとんどの意見が被害者に同情したものでした。

まとめ感想

エイジの同級生のタカやんが実は通り魔で、逮捕されてしまいました。ただ「少年」ということですぐに帰ってくるようです。

そのことに対して、本当になかったことにするなんてできるのかとエイジは疑問に思います。また、部活を引退した後、キャプテンの岡野は無視されているようです。

中学生という大人になりかけている年齢はいろんな出来事に出会う時期でもあるんだなと読んでいて感じました。

実際の小説には色々な登場人物も出てきていて、それぞれキャラクターが立っていて本当に中学生になった気分で読み進めることができました。

面白いなと思われましたらぜひ後編のほうも読んでみてください‼下のリンクから飛べます。

他にも小説ネタバレしてるので、そちらもご覧ください。SNSのフォローもお願いします。

「エイジ」ネタバレ後編