星の王子さま -著:サン=テグジュベリ 訳:河野万里子- ネタバレ感想2
2022/01/07
カテゴリー:小説
概要
こちらは「星の王子さま」のネタバレのつづきとなります!まだ前回までのネタバレ読んでいない方はそちらを読んでから戻ってきていただくことをお勧めします!!
今回で王子さまは地球へやってきます。旅をして星を巡る中で色々な大人たちと出会った彼は、地球でもどんな大人たちと出会うのでしょうか。
王子さまは探していたものを見つけることができるのでしょうか。今回のpart2で完結となります!!
目次
星の王子さま
登場人物
・僕…飛行機の操縦中に砂漠に不時着したパイロット。そこで小さな男の子に会う。
・小さな男の子…ほかの星からやってきた王子さま。
・花…王子さまの星に生えている見栄っ張りの花。
・キツネ…地球で王子さまが出会ったキツネ。
20億人の大人が住む星
そうして王子さまは7番目に地球へやってきました。
地球には王様は111人いて、地理学者は7000人、実業家は90万人、酔っぱらいは750万人、大物気取りは3億1100万人いて、合わせて20億人の大人が住んでいました。
さらにはかなり大きい星で電気が発明される前、点灯人は約46万人いたと言います。
それを知って地球についた王子さまは周りに人が見えなくてびっくりします。やがて砂の中でうごめく蛇に出会います。
蛇によると、ここはアフリカの砂漠で、砂漠には誰も住んでいないと言いました。王子さまがここは誰もいなくて寂しいというと、蛇は人間のいる所でも淋しいさと言います。
蛇はもし故郷の星に帰りたくなったら力を貸そう、元の土に返してあげようと言いますが、王子さまは遠慮すると言いました。
ありふれた花
王子さまは砂漠を歩き続けますが、途中花にしか会いませんでした。その花によると、もう何年も前に6,7人見た限りだと言います。
花と別れて、高い山に登りあたりを見渡しますが岩山しか見えません。こんにちはと言ってみますがこだまが帰ってくるだけでした。
人間というのは同じ言葉を繰り返すだけなんだなと王子さまは思いました。
また王子さまは歩き続け、ようやく道を見つけます。その道をたどるとバラの咲く庭園がありました。
挨拶をするとバラたちも挨拶をしてくれました。どれもこれも自分の星の花と似ていました。王子さまはあの花はこの世に1輪しかないと思っていたのに5千も同じ花があることに驚きます。
王子さまは自分の星の花がありふれたバラなんだと知り、草の上で泣きます。
ありふれたキツネ
そんな時キツネが現れました。王子さまは一緒に遊ぼうと言いますが、キツネはなついていない人間とは遊べないと言います。
キツネにとって王子さまは他の男の子と何も変わらない。もし王子さまがキツネをなつかせたら世界でたった1匹のキツネになると教えてくれました。
王子さまは花が僕をなつかせていたんだなと納得しました。キツネは人間も鶏も同じようだしうんざりだから、僕をなつかせてほしいとキツネは王子さまに頼みました。
そうしたいけど友達を探さなきゃいけないといいますが、友達が欲しいなら僕をなつかせてほしいと言いました。
翌日も王子さまはキツネのところへやってきます。キツネはやってくるなら同じ時間がいいと言います。
同じ時間にすれば、少し前になるとそわそわしてきていつもの毎日とは違う日々がやってくると言います。こうして王子さまはキツネをなつかせました。
時間と責任
しかし、王子さまも出発の時間が迫ってきていました。王子さまがいいことなんて何にもなかったというと、キツネはもう一度バラたちに会ってごらんといいます。
王子さまがバラたちに会いに行くと、バラたちが自分の星の花と似ていないことに気づきます。キツネもほかのキツネたちと違って世界に1匹のキツネだと気づきました。
王子さまはキツネのところへ戻ります。キツネは別れ際に大切なことを教えてくれました。「一番大切なことは目に見えない」とキツネは言います。
王子さまがその花をかけがえのないものにしたのは、その花に費やした時間で、王子さまはその花に責任があるとキツネは教えてくれました。
王子さまが歩いていくと線路を切り替える鉄道員と出会います。彼は列車に乗る人を右や左に送り出していると言います。
人はみんな自分のいる所に満足できず、何かを探しているそう。列車の中では子供だけが窓に顔を押し付け、何を探しているのかわかっていると王子さまは納得しました。
鉄道員は子供たちは幸せ者だなと言いました。次に物売りの人と王子さまは出会います。
その人はのどの渇きをいやす薬を売っていました。その人によると1週間に53分の節約ができると言います。王子様は53分あったらゆっくり泉に歩いていくのにと不思議そうです。
井戸探し
この話を聞いた時、砂漠に不時着してから1週間がたっていました。僕はついに最後の一滴を飲み終え、もうじき死んでしまうと言います。
王子さまは腹も減らずのども乾かず、日の光が少しあればいいんだろうと僕は思いました。王子さまはそれが聞こえているように、僕だってのどが渇いたと言います。
2人は一緒に井戸を探します。何時間も歩き、2人はその場に座ります。王子さまは疲れているようで、星々が美しいのはどこかで花が一つ咲いているからなんだねと言いました。
王子さまは続けて、砂漠が美しいのはどこかに井戸を一つ隠しているからなんだねと言いました。
僕も家や星や砂漠を美しくしているのは目には見えないというと、王子さまは僕のキツネと同じ考え方で嬉しいと喜びました。
王子さまはそのまま寝てしまったので、僕は抱きかかえて井戸を探しに行きました。そうして夜明けに井戸を見つけます。
探していたもの
その井戸は村にあるような井戸で、砂漠にある井戸ではないようでした。僕が水をくみ上げ王子さまにあげると、これが僕の探していたものだと王子さまは言いました。
王子さまは一つの庭園に5千のバラを植えているのに、探しているものを見つけられないんだねと言います。それは1つのバラやほんの少しの水の中にあるのかもしれないとつづけました。
王子さまは羊に口輪を付ける約束を守ってねと僕に言います。僕は口輪を鉛筆で書き、王子さまにあげると胸が締め付けられました。
王子さまは明日がちょうど地球に落ちてきて1年目だと言いました。じゃあ僕たちが知り合ったのは偶然じゃなかったんだねと僕は言うと王子さまは頬を赤くしました。
ここで待っているから明日また来てほしいと王子さまはいいます。僕はキツネのことを思い出し、泣きそうになっていました。
別れの日
翌日の夕方、僕が飛行機の修理から戻ると王子さまが誰かと話しています。見ると30秒で命を奪える蛇が王子さまを狙っていました。
僕が拳銃を出そうとしていると、蛇は隠れてしまいました。王子さまに何をしていたのか聞くと、王子さまは飛行機の修理がうまくいって良かったねと言います。
まさにそのことを王子さまに報告しようとやってきたのでした。僕は何か取り返しのつかないことが起こりそうに思いました。
王子さまは君が星空を見上げれば、そのどこかで僕が笑っているから、君には星がすべて笑っているように見えるよと楽しそうに笑います。
そのうち悲しい気持ちが和らいだら、僕と知り合ってよかったと思うと教えてくれました。今夜はもう来ないでと王子さまは言いましたが、僕はずっとそばにいると言います。
その夜いつの間にか王子さまはいなくなっていて、ようやく見つけた時、王子さまは死んだようになるから来ないでほしいと言います。
王子さまと僕は座り込みます。王子さまは立ち上がり、足首あたりに光が差します。ゆっくり王子さまは崩れ落ちました。
結末
夜が明けると、そこには王子さまはいませんでした。無事に生きて帰ったあと、仲間たちには王子さまの話をしませんでした。
あれから6年たった今では悲しい気持ちはやわらぎ、夜星々の笑い声に耳を澄ませるのが好きになりました。
羊がバラを食べたか食べてないかが大事かどうかは大人たちには全く分からないだろうと僕は思いました。
感想
以上となります!王子さまは地球でキツネと出会い、本当に大切なものは目には見えないということを教えてもらいました。
その後、僕と出会い、王子さまは井戸の水が探していたものだと気づきました。飛行機の修理を終えた僕が王子さまの元に戻ると、王子さまは倒れ消えてしまいます。
大人になると、本当に大切なものがわからなくなることがあります。そんな時は自分が時間をかけたものを思い浮かべるといいかもしれません。
私も何か1つ大切なものを見つけたいと思います。
他にも小説のネタバレ感想は更新予定なので、是非SNSフォローしてお待ちください!