花束みたいな恋をした -原作脚本:坂元裕二 著:黒住光- ネタバレ感想3
2021/12/27
カテゴリー:小説
概要
このページでは、「花束みたいな恋をした」のネタバレを紹介しています!
今回はpart3となるので、part1,2を見ていない方はそちらを見てからこちらに戻っていただくことをお勧めします!
無事付き合った麦と絹ですが、2人は仕事に忙しくお互いのことに構えないようです。これからどうなるのでしょうか。
目次
花束みたいな恋をした
登場人物
・山根麦(やまね むぎ)…23歳で、物流関係の仕事をし始めた。絹と付き合っている。
・八谷絹(はちや きぬ)…23歳で歯科クリニックに勤める。麦と付き合っている。
・バロン…麦と絹が拾ってきたネコ。
・青木海人(あおき かいと)…麦の先輩の写真家。
・川岸奈那(かわぎし なな)…海人の彼女。麦と絹と友達。
・大夢(たいむ)…海人を尊敬している後輩。
・加持航平(かじ こうへい)…アラフォーの男。奈那の知り合いでイベント会社の社長。
・裕弥(ゆうや)…海人の後輩。
・彩乃(あやの)…裕弥の彼女。
さわやか
絹は芥川賞作品を読み終わり、この感動を麦に伝えようと向かいますが、話しかけると同時に麦のラインが成ります。
麦は次の日曜に静岡へ行く用事があり、土曜日に行こうと言っていた舞台へ行けないと言います。麦はその舞台のタイトルも日にちも覚えていませんでしたが、絹は怒りませんでした。
絹は大丈夫だと言いますが、麦は大丈夫じゃないことを察します。相手を思いやる言葉を掛けながら、自分のことを考えてほしいという態度がお互いに現れていました。
喧嘩になり、麦はその舞台は前に見たやつでしょと言います。すぐにまた再演してほしいと2人で行っていた舞台だと反省します。
またスマホが成り、麦は電話に出ます。まだ土曜日どうするか決まっていないのに、麦は土曜日行くと返事をしていました。
絹は1人で舞台を見に行き、麦と上司は静岡へ行きさわやかでご飯を食べます。麦は絹と一緒じゃないことに罪悪感を抱きます。
クリスマス
あっという間にクリスマスになり、2人は映画を見に行きます。麦は映画の途中ですやすやと眠っています。
その後本屋へ行き、絹は2人が好きな本を手に取り麦に見せようとしますが、麦はビジネス書のコーナーで立ち読みをしていて声を掛けることができませんでした。
クリスマスの夜、麦は同期が結婚すると絹へ伝えます。結婚についてどう考えているのかと麦は聞きます。
絹は今夜のこの気分で聞いてくる麦の神経が信じられませんでした。麦はまだ学生気分なのかなと思い、絹は3か月セックスしていない相手によく言えるなと思いました。
2018年
2018年、2人の会話はめっきり減っていました。バロンが鳴き声を出してもイヤホンを付けている2人の耳には入りません。
絹は久しぶりに奈那と会い、話をしていると加持さんという奈那の知り合いと出会います。
その後、絹が商店街へ出かけた時近所のパン屋さんが閉店していることを知ります。
そのことを麦にラインしますが、麦は会社のドライバーが運んでいた荷物を海に捨てた事件でこれからの激務に呆然としていました。
麦はどうでもいいことを送ってくるなと思い、近所のパン屋さんで買えばいいとラインを返しました。絹はもどかしさに呻きます。
すると、またケータイが鳴り、絹は加持からのラインを開きます。一方麦は深夜まで会社に残り作業を続けます。
一度寝ようとしても眠れず、パズドラをして寝落ちしました。
絹の転職
4月の夜、絹はファミレスのお姉さんのyoutubeを見て、麦にお酒を飲まないかと誘います。しかし麦はそれどころではなさそうです。
麦が机の上の薄い冊子を手に取り絹に尋ねます。それはある企業の会社案内で、絹は転職しようと思っていると麦に明かします。
絹は加持というイベント会社の社長に誘われ、今の事務の仕事を辞めたと麦に伝えます。麦は全く知らなかったので呆然としてます。
麦はせっかく資格を取ったのにと止めますが、絹は好きなことを活かせると反論します。麦は「好きなこと笑」と鼻で笑います。
麦は不信感から怒りを抱きます。麦は取引先の人に死ねと怒鳴られ、唾を吐かれても仕事だからしているんだと言います。
絹はその人がおかしいと言いますが、麦は偉い人なのだと言います。
絹は「その人は今村夏子さんのピクニックを読んでも何も感じない人なんだよ」と以前麦が言った言葉を言い返します。麦は黙ってしまいました。
イベントのオープン初日
しばらくして絹はイベント会社で働き始めました。7月に大きなイベントがあり、そのオープン初日絹は案内係を務めていました。
その中に奈那を見つけ、奈那はもう加持から誘われたかとゲスなことを聞かれます。加持は2人のことを見ることなく、女の子たちとピースサインをしていました。
気が付くと、絹は加持の膝枕で寝ていました。オープン日の打ち上げで絹は酔ってしまい、加持にダルがらみをしてそのまま寝てしまったと言います。
加持は絹をラーメンに誘い、2人でラーメンに行って家に帰ります。やましいことは何もないのに絹は麦と顔を合わせるのが気まずく思えました。
先輩の死
その年の終わりに海人はお酒を飲んでお風呂で溺れ、死んでしまいます。
その通夜には奈那は来ていませんでした。2人が家に帰ると、絹はさっさと寝てしまい、麦は多摩川を眺めます。
翌朝、絹は麦に奈那からメールがあったことを言いますが、麦は聞こうとせず家を出てしまいます。
絹は海人の死を悲しむことができず、翌朝伝えようとしたが手遅れでどうでもよくなってしまいました。
その後、麦は海人の作品の整理のために奈那に呼び出されます。話をしながら麦は絹と別れることと考え始めていました。
奈那は若いときの恋愛とは違うのだと言います。
絹は加持に相談すると別れちゃえばと言われ、麦は奈那に別れてほしくないと言われた帰りたまたま絹と麦は近所のスーパーで会います。
一緒に帰り、一緒に寝て久しぶりに2人はセックスをします。
結婚式
2019年の2月、海人の後輩の裕弥とその彼女、彩乃の結婚式に2人は呼ばれます。
麦と絹にとって結婚ははるか遠いものでした。麦は大夢に、絹は奈那に別れようと思っていることを伝えます。
5年目に入ってどうやって別れるかわからないと言います。2人の言葉はちょうどLとRのサウンドのようでした。
この結婚式が終わったら伝えると2人は決意しました。
2人は結婚式の終わりに観覧車に乗ります。夜景を見ずに2人は結婚式のカタログを見ます。
久しぶりに笑って話をし、そのあとカラオケへ行きます。2人は最後のデートをしました。
思い出のファミレス
帰る前に2人が告白したファミレスへ寄ることにしました。麦が意を決して言おうとしたとき、グループラインに結婚式の写真が大量に送られてきます。
麦は思い出し、3年前、絹と麦、海人と奈那、裕弥と彩乃と大夢でバーベキューをした時の写真を見せます。
絹も付き合い始めの麦と絹の写真を見せます。2人は「楽しかったね」と過去形の言葉で言いあいます。
絹は部屋は私が出ていくと言い、バロンをどうするか絹が言いかけた時、麦が別れたくない、結婚しようと絹に言います。
絹は今だけそう思っているだけだと止めます。麦は恋愛感情がなくても結婚しているカップルもいると言いますが、絹がまたハードルを下げるのといいます。
麦は絹と一緒にしたいことをまくしたてます。その時、隣の席に恋人未満のような2人組がやってきます。
2人は音楽の話で盛り上がっていて、おそろいのジャックパーセルをはいていました。
2人の決断
2人のやり取りを聞いて、麦は涙ぐんていました。恋人未満のカップルは文庫本を取り出し自分たちのことを重ね、絹は耐え切れなくなって嗚咽しながら席を立ちます。
麦は追いかけ2人は抱き合って泣きます。麦と絹は別れることになりました。
物件探しでそれから3か月くらい2人は一緒に暮らし、たまに一緒にご飯や映画を見ました。
バロンはじゃんけんで麦が勝ち、引き取ることにしました。6月のある日に2人は賃貸を引き払いました。
エピローグ(物語の終わり)
2020年、麦は偶然絹に再開し、早く店を去りたかったのに彼女がトイレに行ってしまいました。
タイミングが悪いことに、彼女より先に絹たちが出てきました。2人は知らぬふりをしています。
そのままやり過ごそうと思っていたら、彼女がちょうど出てきてしまいました。麦と彼女は絹たちの後ろを歩きます。
逆方向へ別れるとき、麦と絹はたがいのパートナーにばれないようにバイバイの手を振ります。
2人は家に帰ってお互いのことを思い出していました。麦はつぶれたパン屋さんを思い出し、そのパン屋さんの近くをgoogleストリートビューで見ます。
すると、多摩川のそばを歩く、麦と絹が写っていました。麦は興奮してバロンに画面を見せ、ずっと画面を見ていました。
顔にぼかしは入っていましたが、きっと笑っているだろうと麦は思いました。
感想
以上で「花束みたいな恋をした」は完結となります。
最後の麦が「別れたくない」と言った場面は少し涙してしまいました(笑)。2人の間で少しずつずれが生まれてきて、最後には、2人は別れるという決断をしました。
恋愛感情のなくて結婚しているカップルも確かにいて、それはそれで幸せなのかなと思ったり、本当に好き同士で結婚したほうが幸せだと思ったり難しいですよね。
男女の考え方の違いもよく表されていて、とても面白い作品でした。ぜひノベライズ版も読んでみてください!
他にも小説のネタバレ感想は更新予定なので、是非SNSフォローしてお待ちください!