【ネタバレ感想】アルジャーノンに花束を 著:ダニエル・キイス

2022/08/21

カテゴリー:小説

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概要

このページでは「アルジャーノンに花束を」のネタバレ感想をしています!

この作品はヒューゴー賞・ネビュラ賞という大きな賞を受賞した世界的ベストセラーで、日本でも多くの翻訳本が出版されています。

ドラマ化もしており、俳優の山下智久さんが主演だったことでも有名ですね。

5分ほどでネタバレ読めますので、是非最後までご覧ください‼

目次

ストーリー

登場人物

・チャーリィ・ゴードン…32歳で頭が良くなるために治療を受ける。

・ドナー…チャーリィを引き受けたパン屋の主人。チャーリィの叔父と親友。

・ハーマンおじさん…チャーリィの叔父。ドナーの親友。

・アルジャーノン…白色のネズミ。チャーリィと同じ治療を受けて知能が上がった。

・ストラウス博士…ピークマン大学の精神科医。

・アリス・キニアン…ピークマン大学の障碍者センターで教師をしている。

・ローズ…チャーリィの母親。

・マット…チャーリィの父親。美容室を経営する。

・ニーマー教授…ピークマン大学の部長。

・フェイ・リルマン…チャーリィが引っ越したアパートの向かいの部屋の住人。絵描き。

頭が良くなる治療

チャーリィはドナーの経営するパン屋で17年間働いていました。もう死んでしまったチャーリィの叔父のハーマンおじさんはドナーの親友でチャーリィの面倒を見るよう頼まれていたからです。

チャーリィは頭をよくするための治療を受けることになり、ストラウス博士に思ったことや周りで起きた出来事を経過報告として書くよう言われます。

同じ治療を受けて頭が良くなったねずみ、アルジャーノンと迷路を解く競争をしますが、10回中全てアルジャーノンが勝ちました。

ピークマン大学の人たちはチャーリィに様々なテストをして、チャーリィの学びたいという意欲と32歳にもかかわらず低い精神年齢をもつことから実験に使うことを決意しました。

大学の人は手術のことは誰にも言ってはいけないとチャーリィに口止めします。手術は麻酔のうちに行われ、退院した後全く頭が良くなった気がせず、チャーリィは心配しています。

その後仕事に戻りますが、毎日2時間大学にきてテストを受けるよう言われます。その代わりウェルバーグ財団から毎月給料が出るんだそう。

昇給

チャーリィは次第に昔の記憶を取り戻します。昔、文字の読みかたを覚えたいとパン屋の仲間に言ったところピークマン大学の知的障害成人センターを紹介されたのでした。

そこで教師をしていたのがアリス・キニアン先生なのでした。

しばらくしてチャーリィはアルジャーノンに迷路勝負で勝つようになります。パン屋での仕事も粉練り機の仕事ができるようになり、給料が5ドル上がりました。

キニアン先生はチャーリィの覚えが速いことを誉め、みんながもしあなたが考えているほどいい人じゃなくても落ち込まないようにと忠告します。

チャーリィはみんな僕のことが好きで、いい人ですよというとキニアン先生は涙を流します。

ある夜、パン屋のバイト仲間に誘われ、チャーリィはパーティへ行きます。

ダンスで足を引っかけられこかされたり、蠟でできた果物を食べさせられたり、チャーリィははじめて自分が笑いものにされていることに気づきます。

恐怖

最近、パン屋のバイト仲間はチャーリィを怖がっているようで、話しかけてきません。

チャーリィは実の母親と父親のことも思い出します。母親はローズ、父親はマットという名で、ローズはチャーリィが正常だと思い込もうとしてヒステリックになっていました。

マットはチャーリィのことはそっとしておいてやれとローズをなだめています。

ある日、チャーリィはキニアン先生を映画に誘います。はじめて彼女が美人だということにチャーリィは気づきます。

彼女のことが気になって仕方なく、好きだということをキニアン先生に伝えます。しかし彼女は今はまだ早いのだと家に帰りました。

ある時、仕事中にバイト仲間のギンピイがおつりをごまかしていることに気づきます。ギンピイに止めるよう警告しますが、後程パン屋の仕事をクビになります。

皆気分がいら立っているんだそう。チャーリィを馬鹿にすることで優越感に浸っていた彼らは、今では劣等感を感じさせられているんだとみんなは言いました。

チャーリィは自己嫌悪に陥り、2週間経過報告を提出するのをサボります。

温かさや思いやり

ピークマン大学の二ーマー教授はチャーリィのことを学会で発表する予定で、あと1週間しかなくて焦っていました。

チャーリィはニーマーが自分を実験の標本扱いするのにイライラします。ある時、知的障害センターへキニアン先生に会いに行きます。キニアン先生はいらだっているようでした。

彼女は他人に対するチャーリィの態度が変わってしまったと非難します。温かさや思いやりが欠けているんだそう。

チャーリィはキニアンと愛し合いたいと思いましたが、既にIQ185に達したチャーリィは、IQ70だった昔と同じくらいアリスをかけ離れているのでした。

学会が始まり、観客は実験当初のチャーリィの様子をビデオで見ます。まるで新種の動物かのようにチャーリィのことを話していて、チャーリィは逃げ出したくなります。

チャーリィはアルジャーノンの籠の鍵を開け、会場に解き放ちます。みんながパニックになる中、ひっそりアルジャーノンを捕まえ、チャーリィは逃げ出しました。

研究を聞いていて、それほど一度上がった知能が元に戻ってしまうかもしれないとチャーリィは思い、あまり時間は残されていないと感じました。

フェイ・リルマン

チャーリィはある家具付きのアパートを借りてそこへ住みます。

ある時鍵を忘れてしまい、向かいの部屋の住人のフェイ・リルマンの部屋から非常階段を伝って入らせてもらいます。

その時、彼女は下着姿で絵をかいていて、それを気にしていない様子でした。チャーリィは彼女が魅力的だと感じます。

キニアン先生と久しぶりに会うと、飛びついてきてみんな心配してたといいます。チャーリィは彼女を抱きしめたいと思いますが、彼の中の昔のチャーリィがパニックを起こします。

彼女をフェイだと思い込みますが結局ダメでした。アパートを出て、お酒を飲みながら自分のアパートへ帰ります。

夜中の2時半フェイの足音がして、彼女の部屋へ向かいます。チャーリィはフェイとは最後まですることができました

アルジャーノンの様子が最近おかしくなってきます。なにか行動に切迫感を感じました。

ウォレン養護学校

チャーリィは大学の研究室に戻ります。チャーリィは彼らに内緒で財団に連絡を取り独自の研究をするという許可を取りました。

大学の教授たちの態度は冷ややかでした。彼らが言うには財団がチャーリィの仕事を優先的に扱うようにと連絡がきたんだそう。

もし、チャーリィの知能が戻ってしまった場合、元居たパン屋さんへ帰すわけにはいかないと彼らは言います。

ウォレン養護学校というところへ送ることが決まっていました。

アルジャーノンはもう迷路を走ろうとせず、強制的にえさをやって生かされていました。

チャーリィは彼の退行の原因を調査していて、ある時答えをひらめきます。

知能の低下

チャーリィの調査の結果、人為的に向上させた知能は増えた分だけ低下するということを突き止めます。

アリスにそのことを話すと彼女は泣きます。チャーリィは次第にぼんやりするようになり、アルジャーノンも死んでしまいます。

チャーリィは次第にイライラするようになり、アルジャーノンと競争した迷路も解くことができなくなります。

実験室を出て、永遠にピークマン大学を去ります。チャーリィは自分の家に帰ることができなくなり、警察官に連れて帰ってもらいます。

ある日家に帰ると、アリス(キニアン先生)が部屋を片付けてくれていて、眠っていました。

チャーリィはアリスにキスしますが、発作は起こりません。そして最後まですることができます。

結末

朝目を覚ますと、今どこで何をしているのか分からなくなります。隣にいるアリスを見てようやく思い出すことができました。

彼女が部屋を片付けると、勝手にしないでほしいとどなり、1日中テレビを見て過ごします。

アリスは人を尊敬させるような以前持っていたものを失ってしまったとアリスは部屋を出ていってしまいます。

フェイに話しかけようとしますが、彼女はチャーリィのことを怖がっているようです。

ある時チャーリィは手術を受けたことすら忘れ、成人センターの生徒だと思い込んで、キニアン先生のクラスへ向かいます。

キニアン先生に今まで使っていた本を無くしてしまったというと、キニアン先生は泣き出し部屋を出ていってしまいます。

それをみてチャーリィは手術のことを思い出します。チャーリィはウォレン養護学校へ行くことを決意します。

まとめ感想

チャーリィは手術を受けて天才になりますが、自分が馬鹿にされていたことに気づき深く傷つきます。

その後知能が低下し、最終的に自分からウォレン養護学校へ行く決意を固めました。

とても悲しい結末でしたね。手術のことも忘れ、キニアン先生、アリスのところへ言ってしまうところはかなり涙しました。

アリスは頭が良くなる事だけが大切なことではないと語っています。大切なのは人の温かさ思いやりなのだとこの作品は教えてくれました。

以上となります。当サイトでは他にも「ビリギャル」や「家族ゲーム」などネタバレしてますので是非そちらもご覧ください!SNSもフォローお願いします!